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2008年9月 2日 (火)

引き算の美学

思いがけず、教えをいただくことがある。

きのうのこと。

夕方本番に向けて準備をしていると

『金盛さ~ん、電話。1番に○○さんから』

・・・○○?はて。

私に電話があること自体珍しい上に、

すぐにピンと来ないお名前。

訝しく思いながらもとりあえず出る。

すると。

『・・・先生!?』

あぁ、なんと嬉しいことに。

大学生の頃お世話になった、私の大好きな先生でありました^^

学生の頃、

博物館学芸員を目指していた私。

その先生は本業が学芸員で、

大学では古文書解読の講義を担当され、

楽しく受講させていただきました。

また代々の先輩からの紹介で、

先生のお勤め先で展示室監視員のアルバイトもしていました。

そのことは

卒業からもう10年ほどが経った今、

私の中では古き良き思い出。

そうそう紐解かれるものではなかったのですが。

先日。

KCTワイドに、

そちらの現役学芸員さんが展示のPRにゲスト出演された際、

もちろんお逢いしたことはない方だったけど、

懐かしく、

実は昔~というお話をさせていただいたのでした。

そのときに、先生のこともお尋ねしていました。

先生によると、

今は引退なさっているけれど、時々は

元職場に顔を出されるそうで。

ちょうど前日に、

そのゲストさんから私とのやり取りがあったことを聞き、

お渡ししてあった名刺を頼りに、

お電話くださったという次第でした。

先生からすると、

大勢の学生の中の一人。

しかもずいぶんと時を経て、

決して目立つ学生ではなかった私を覚えていた筈はない、

のに、

『そういえばおったなぁと、・・・』

とやさしく濁してくださりながら、

そんな存在の教え子にもかかわらず、

わざわざ声を届けてくださったことが、

なんともいえず、嬉しかったです。

話は学芸員論になり。

調べ上げたことをてんこ盛りに全部展示するようでは

まだまだ素人である。

思い切って抜くところは抜く。

長谷川等伯「松林図屏風」の、あの空白の活かし方を学べと。

それが、

【引き算の美学】だと。

そして、

学芸員の仕事も、

あなたたちの仕事も似ているところがあると思う。

そう、

おっしゃいました。

う~ん、深い。

あの頃には思いもしなかった仕事に就いている、

と言った私に

『流れ流れてそこにたどり着いたんか、おぉ、ええことじゃが』

と、

そして最後に、がんばれと励ましてくださいました。

想像以上にお年を召されていた先生の、

でも相変わらずのあったかくてやさしい話しぶりに、

学生時代に戻ったようでした。

ありがとうござました!

そして、

私のことを先生に話してくださったゲストさんにも、

ほんとにほんとに感謝です☆

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コメント

徒然なるままに暮らしているようで時はつながり人の縁もまた然り。

今このときを生きていることをそして生きていてくれたことを互いに感謝しながらの時の交わりこそ人生の醍醐味。

投稿: らいおん | 2008年9月 2日 (火) 20時01分

つながってるんだね、「とき」も。
ちゃんと。

らいおんさん、文学者みたい^^

投稿: ちひろ | 2008年9月 2日 (火) 22時24分

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